CONTRACT NO.W535 AC16159 CHEVRON ZIPPER RED SILK LINING A-2 Flight Jacket
CONTRACT NO.W535 AC16159 CHEVRON ZIPPER RED SILK LINING A-2 フライトジャケット

敵機を5機以上撃墜した者にだけ与えられる称号"エース"。
その称号を得た者はステータスシンボルとして、深紅のシルクに張り替えることが特別に許されました。
高級感と気品にも満ちた深紅のシルクは滑りも良く操縦性にも優れ、エースパイロット達の士気を高揚させました。
このA-2は、ラフウェア社が1941年に初回納入を果たしたモデルがベースです。
メインマテリアルの馬革は、イタリア産の原皮を植物の樹皮から抽出した 渋液によって丹念になめされており、
なめす際に通常よりも加脂された馬革 は、着用者の皺を深く記憶する特徴を持っています。
濃色のブラウンがライニングの紅をより一層際立たせており、
その秀悦な コンビネーションにフライトジャケット愛好家垂涎のシェブロンジッパーを搭載しています。

【CHEVRON ZIPPER（シェブロンジッパー）】
ハイヒール型とも呼ばれる独特な形状の務歯（ティース）を使い、
ヘビーデューティーな使用に耐えうる高性能を有したシェブロンジッパーを開発しアメリカ軍の指定納入業者となったクラウン社。
その技術の高さは多くの兵士達に評価され、絶大な信頼を受けていました。
また、数あるフライトジャケット用として使用されるジッパーの中で最も美しく理想とするジッパーでもあります。
クラウン社は製造方式や務歯の設計、スライダーのロック機能、デザイン等、
どれをとっても他のファスナー・メーカーと大きく異る「業界の異端児」的な存在でありました。
特にジッパーの務歯に関してはタロン社など他社のメーカーはプレス方式を採用していましたが
クラウン社は1930年代初めの創業以来、一貫して高圧鋳造方式で製造していました。
この高圧鋳造方式で作る角を綺麗に丸くすることが出来るため、プレス方式のジッパーに比べて噛み合わせ格段によく、
その結果、開閉が遥かに滑らかなものになりました。
中でも創業時のジッパーは、左右の務歯が噛み合ったところがミリタリーウェアの袖階級章（シェブロン）のV字形に似ているため、
シェブロンジッパーと呼ばれていたが複雑な製造過程の問題もあり、後にデザインの変更を余儀なくされてしまいました。
それ故の希少性と外見の美しさから、ファンの間で「幻のジッパー」と呼ばれています。
また、ヘリンボーンのテープに通電用の銅線を織り込んだことや、務歯を直接テープに蒸着させたこと、
スライダーをスプリング・カムロック方式のオートマチックにしたこと等、その作りの凝り方も他では見ることができないものでありました。
ただ、クラウン社のジッパーは、高圧鋳造方式であることに由来する製造の困難さやコストの問題により、
残念ながら1960年代末には、より簡単で安価に作られた他社製のジッパーに市場を奪われることになりました。
短命に終わったクラウン社のなかでもシェブロンジッパーの製造期間は特に短く、
その希少性とシェブロン自体の美しさが、我々を魅了して止まない理由なのであります。

【注意事項】
※本製品は40年代～50年代当時の規格(本物)に忠実である為に多くの天然素材を使用しております。
当時と同じ規格の生地、パーツを使用しているため、お取り扱いには十分にご注意下さい。

※ご購入当初はジップフライの滑りが良くない場合がございますが、
ご使用を繰り返し頂くとスムーズになって参ります。製品の特性として、ご理解下さいませ。

※革は、動物から取る天然素材です。動物が元々持っていた、
しわや傷痕・角キズ・血筋（血管の痕）シミ等がそのまま革に模様として現れます。
ナチュラルレザーには付きものの特徴で、これらは、本物の天然革の証であり、合成皮革には無い味わいとなります。